一本松 題字

1995.8.20  第1号   編集発行 片野尾公民館

 

子供の頃から、海水浴場の横で、いつも私たちを見守っていてくれた一本松、50年経ってもあの頃と同じ『一本松』。
すわさまのちょうちん祭り・ふるさとのこころとしての一本松にちなんで、公民館だよりのタイトルにしました。

 

公民館長あいさつ

 

『時代を先取り』する公民館活動の展開

          館長  小坂 四郎

昨年は猛暑続き、水道は断水で大変でしたが、今年はお盆になっても断水にならず、区民にとっても、帰省客にとっても大変うれしい毎日だったことでしょう。家族と共に『ふるさと』の味をたんのうし、また、新たな気持ちでそれぞれの職場に戻って行ったことでしょう。

この片野尾も、断水対策として、自然の湧水ではなく、ボーリングをして水源を探索する事業にかかることになりました。これも公民館役員と区の役員が数回の会議を重ね、また、市内の状況を視察した結果生まれたものです。

きびしい渇水を体験して、有史以来、地道に築き上げられてきた「農業用水にはたよれない」と皆が気づいたのです。

中山間地農業を中心に、過疎、高齢化、さらに農地の荒廃などが懸念される当地区にあって、「公民館活動が、地域の発展のために何ができるか、何をどうしなければならないのか」、まさにその真価が問われる時代が来たのだと思います。地域の総合的な開発・保全及び住民生活安定のために、営々と築き上げてきた先人たちの遺産を受け継ぎ、みんなの共通の『ふるさと』として誇れる、豊かで美しい片野尾を創造したいと、公民館の私たちは考えています。

 

役員体制(平成七・八年度)

館長
小坂 四郎
副館長
山崎 利夫
庶務
金子 輝雄
会計
金子 敦広
社会環境部
 
部長
土屋 和朗
副部長
小坂 登
部員

渡辺 一弥
後藤 清一
宇治 一久
三浦 良治
井戸 一成
吉田 武治
金子 康司
金子 和由樹

◇文化教養部
部長
小田 誠
副部長
金子 吉晴
部員
藤岡 正典
三国 豊
金子 満
山口 敏則
体育厚生部
部長
小坂 泉
副部長
三国屋 陽一
部員

宇治 忠文
小坂 学
吉田 浩昭

家政部
部長
小坂 愛子
副部長
金子 千恵子
歌舞伎保存会
会長
小坂 四郎
部長
三国屋 寛
副部長
宇治 栄
宇治 金吾
庶務会計
薮田 亨
幹事
宇治 義久
金子 勝美

 

事業計画

◇社会環境部
1)カラオケ大会
2)どんど焼き
3)盆踊り大会
4)慰安旅行
5)公民館大会
6)クリーン大作戦
7)ちょうちん祭り

文化教養部
1)講演会
2)仏教講話

体育厚生部
1)地区運動会
2)バレーボール大会
3)卓球大会

家政部
1)着付け教室
2)手芸教室

歌舞伎保存会

【歌舞伎定期公演】
1)歌舞伎:鳴神
2)一谷嫩軍記
3)森の石松

コミュニティづくり21委員会

【審議課題】
1)片野尾の将来像について
2)区の組織について
3)教育文化、芸能について
4)保健、福祉について
5)環境、衛生について
6)水道断水対策について


断水対策 経過

昨年の初総会で要望のありました、コミュニティづくり委員会の中の重要課題であった水道問題について、区の役員、公民館役員で構成された専門委員会で、八回にわたり慎重審議のうえ、総会に上程、決議された事項は次のとおりです。

一、現在以上の湧水、多目的ダム等の水源は見込みが少ないので、地下水のボウリングによる水源を確保する。
二、とりあえず、地下のどこに水源があるか調査する。
三、その費用120万円の見積もりを、80万円に値引きし、調査してもらう。
四、調査の結果、有望な水源が確認できたら、総会の決議を受けて、引き続いて、試掘ボウリングを300万円を上限として発注する。
五、試掘ボウリングで水量が確認されたら、さらに総会を開催し、決議されたら引き続き、本体工・取水工等の本工事を約3000万円で完了させる。

以上のような計画になっています。

豊富な水源にあたり、早く断水のない水道施設にしてほしいものです。

なお、貴重な用水を提供してくださっている与五郎さんに、感謝の気持ちを忘れないよう日頃から心がけたいものです。

 

コミュニティ委員会 中間報告

公民館では、地区の課題・将来像について、役員及び各種団体代表者による『片野尾コミュニティづくり21』委員会を設置して審議を重ねています。

一、審議事項
       1,地区・区議会は公民館に何を期待しているか。
       2,公民館としてどう対応するか。
       3,公民館で村づくりの基本的な考え方をまとめる。
       4,公民館活動をとおして地区の意識改革をめざす。

二、専門委員会の設置
       1,片野尾の将来像について。
       2,区の組織について。
       3,教育文化芸能について。
       4,保健・福祉について。
       5,環境・衛生について。

三、当面の課題
       1,簡易水道の断水対策。
       2,選挙制度の改正。
       3,継続的な環境美化運動。
       4,将来をになう青年の積極的な発言と実行


四、長期的な課題
       1,歌舞伎伝承館の建設。
       2,下水道の建設。
       3,農業用水確保対策。
       4,漁港施設として
          ア、多目的広場
          イ、児童公園
          ウ、駐車場
          エ、野積場     等

 

チャリティ歌舞伎公演 盛会に終わる

片野尾小学校で開催されることになっていた定期歌舞伎公演を、阪神・淡路大震災復興支援を兼ねたチャリティ公演として市民会館で開催したところ、みなさんの大きなご支援により会場は一杯、純益金70万円と、当日のカンパ1万3千余円を、市社会福祉協議会を通じて神戸市へ送りました。

これは、三年前、岡山県奈義町で開催された「全国歌舞伎サミット」で同宿し、同じ舞台にたった人形浄瑠璃の仲間の消息を案じた会員の発案がきっかけでした。

当日、会場は終始暖かい雰囲気に包まれ、伊豆野市長、当選されたばかりの清野県議会議員も激励に駆けつけてくださり、あいさつのなかで歌舞伎保存会の行動を高く称えてました。
早速、「あわ〜こうべ」の代表から、その後、神戸市長からお礼の便りがありました。皆さんご協力ありがとうございました。会員の皆さん、長い間ごくろうさまでした。

 

全国高校総合文化祭へ片野尾歌舞伎友情出演

8月6・7日、新潟県を会場に、全国高校総合文化祭が開催され、部門別の催しが各地で開かれました。

佐渡では、佐和田の中央会館で伝統芸能の部が開催され、全国20の県、33の高校から644名と、中国遼寧省の高校から17名、島内の高校生を含め総勢1300余名の高校生が参加、日頃の練習の成果を発表しました。
この催しのアトラクションとして、佐渡の伝統芸能を代表して、6日に文弥人形、7日に私たち保存会の「一谷嫩軍記・須磨の浦」が友情出演し、先輩の芸を披露しました。

当日、佐渡実行委員の方から、催しの最後を飾るにふさわしい芸を見せていただき、ありがとうございました、とお礼の言葉がありました。関係者のみなさん長い間ごくろうさまでした。

なお、4月のチャリティ歌舞伎、今回の高校総合文化祭の友情出演に対し、安田信託文化財団、東洋信託文化財団からそれぞれ50万円ずつ、保存会の今までの活動が認められ、助成を受けました。会では相談の受賞式に出席のついでに、かつら等の歌舞伎の用具を注文しました。
なお、この受賞に当たっては、市公民館の熱心な推薦で実現したもので、新潟県では当保存会だけ、全国では18団体が助成を受けました。

 

片野尾消防団県大会へ

 6月の市、7月の郡大会を勝ち進み、二十何年ぶりに佐渡地区を代表して、小型ポンプ操法県大会に片野尾消防団が出場の栄冠を勝ち取りました。選手はもちろん、部長を先頭に、部員一同毎日の練習に余念がありません。県大会優勝の栄冠に輝くよう、みんなで応援しましょう。

また、出場には多くの経費が見込まれることから、善意のカンパを募っています。暖かいご支援をお願いします。

 

片野尾歌舞伎公演 年度別実績表      1995.8.12現在 片野尾歌舞伎保存会

青年歌舞伎

年 月 日
演 目
備 考(場所等)
1978.4.15
1一の谷嫩軍記・須磨の浦の段
2絵本太閤記・尼ヶ崎庵室の場

※片野尾歌舞伎復活記念発表会(18年ぶり)
於:片野尾小学校体育館
79.4.15
一の谷嫩軍記・熊谷陣屋の場
於:片野尾小学校体育館
81.4.18
奥州安達原三段目・袖萩祭文の段
於:片野尾小学校体育館
81.11.23
奥州安達原三段目・袖萩祭文の段
於:両津市民会館
(両津市芸能祭20回記念出演依頼を受けて)
83.4.15
奥州安達原四段目・道行千里の段
(島祭り恒例行事の依頼を受けて)
於:金井町大慶寺本堂
83.4.17

1鏡山故郷の錦・長局の段
2奥州安達原四段目・道行千里の段
(NHK・ダブリン国際コンクール出展作品・むらのかぶきは終わらんちゃ録画)

於:片野尾神社特設舞台
85.4.21
1彦左権現誓いの助太剣
2忠臣蔵・間十次郎妻子別れの場
於:片野尾小学校体育館
87.4.19

木の下陰狭間合戦・竹中砦の場

於:片野尾小学校体育館
89.4.23
近江源氏先陣館・盛綱陣屋の場
(片野尾歌舞伎復活10周年記念)
於:片野尾小学校体育館
91.4.28
1勧進帖
2御所桜堀川夜討ち・弁慶上使の場
於:片野尾小学校体育館
91.11.24
勧進帖
於:両津市民会館
(市婦人の集い記念公演)
92.11.22
〜 23
奥州安達原三段目・袖萩祭文の段
(全国歌舞伎サミット出演依頼を受けて)
於:岡山県奈義町文化センター
93.2.14

奥州安達原三段目・袖萩祭文の段
(全国歌舞伎サミット出演記念公演)

於:両津市民会館
93.4.18
1奥州安達原四段目・道行千里の段
2新歌舞伎・佐倉宗五郎
於:片野尾小学校体育館
93.11.20
絵本太閤記・尼ヶ崎庵室の場
(93佐渡国鬼太鼓イン原宿出演依頼を受けて)
於:東京代々木公園屋外ステージ
94.4.15
絵本太閤記・尼ヶ崎庵室の場
(金井・新保祭り出演依頼を受けて)
於:金井町大慶寺本堂
95.4.16
1鳴神
2新歌舞伎・森の石松
3一の谷嫩軍記・須磨の浦の段
(阪神・淡路大震災復興支援公演
於:両津市民会館
(全工程佐渡テレビ録画)
(神戸へ71万4千余円寄附)
(安田文化振興財団助成受)
95.8.7
一の谷嫩軍記・須磨の浦の段
(全国高校総合文化祭伝統芸能佐渡代表出演)
於:アミューズメント佐渡
(東洋文化振興財団助成受)

 

子供歌舞伎

年 月 日
演 目
備 考(場所等)
1981.3.19

※文部省のゆとりの時間を活用して歌舞伎学習開始
1一の谷嫩軍記・須磨の浦の段
2絵本太閤記・尼ヶ崎庵室の場


於:片野尾小学校体育館
83.2.20
奥州安達原三段目・袖萩祭文の段
於:片野尾小学校体育館
83.10.2
奥州安達原三段目・袖萩祭文の段
於:両津市民会館
(県PTA研究集会特別記念公演)
84.11.25
絵本太閤記・尼ヶ崎庵室の場
於:片野尾小学校体育館
85.8.21
絵本太閤記・尼ヶ崎庵室の場
於:両津市民会館
(全日本子供のための舞台芸術大祭典特別記念公演・大会会長 中村歌右衛門さんと共演)
86.10.20

一の谷嫩軍記・熊谷陣屋の場

於:片野尾小学校体育館
88.11.3
奥州安達原三段目・袖萩祭文の段
於:片野尾小学校体育館
(NT21録画)
90.11.3

木の下陰狭間合戦・竹中砦の場

於:片野尾小学校体育館
92.11.1
絵本太閤記・尼ヶ崎庵室の場
(歌舞伎学習開始10周年記念)
於:片野尾小学校体育館
94.10.30
一の谷嫩軍記・熊谷陣屋の場
於:片野尾小学校体育館

 

できごと95

 

閉校・水津中学校

昭和22年以来、水津地区の生徒を育み、優秀な人材を世に送り出してきた水津中学校が、3月31日をもって48年の歴史に終止符をうちました。
3月11日に開催された閉校式では、体育館をうめた学区民が、平和が丘にそびえ立つ、思い出多い校舎に別れをつげました。最後の卒業生となる宇治千春さんが、平和が丘という、いい響きのこの地に建つ、思い出多い校舎にお別れしなければならないのは、とても悲しいと、生徒を代表して別れの言葉を述べ、会場のあちこちからすすり泣きの声が聞こえました。水中・長い間ありがとう。閉校事業実行委員のみなさんごくろうさまでした。

 

水津中・あと地利用

区長協議会から諮問を受けていた、「水津中・あと地利用審議委員会」は、先般全員一致の答申案をまとめ、区長会長あて答申しました。区長会では早速両津市長あて、次のような要望書を提出しました。
   一、現存の木造校舎を取り壊し、下記の多目的複合施設を建設してきただきたい。
         1)社会教育施設として:両津市公民館水津地区館・図書館分館、体育館(兼ゲートボール場)
         2)福祉・若者定住施設として:福祉センター、デイサービスセンター
         3)防災施設として:消防署分署
         4)行政施設として:水津支所
   二、維持、管理、運営は市で行う。
   三、グラウンドは、今までどおり地区運動会ができる広さを確保していただきたい。
   四、道路は、南側に新設していただきたい。

以上の内容で、4月28日に提出されました。

 

開校・前浜中学校

昭和53年の両津市学校学区等審議会の答申以来、16年に渡って続けられてきた岩首・水津の統合中学校が水津地区に位置が決定してから3年、水津地区は言うに及ばず、地主の皆さんの献身的な協力によって建設が進められていた前浜中学校が、4月1日に開校しました。
5日には入学式の前に開校式が行われ、両校の良き伝統を受け継ぎ、輝かしい校風を作る決意が、生徒代表から述べられました。新生『前浜中学校』の輝かしい船出をみんなで応援したいものです。

 

クリーン大作戦

7月23日・側溝そうじ、30日・クリーン大作戦を計画したところ、ボランティアにもかかわらず、大勢のみなさんから参加していただき、ありがとうございました。おかげさまで地区内が大変きれいになりました。
このきれいな状況をいつまでも保ってほしいと願っています。しかし、あれから幾日もたっていないのに、早くも家の前、波よけの上などに「宝もの」などが目立つようになりました。
公民館では、常に地区内がきれいに保たれるよう、定期的に係が巡視し、目にあまるところは注意し、処分します。
なお、処分費用がかさむ場合は、実費を負担していただくことがあります。みんなが地区内を自分の庭と思って、常に『クリーン大作戦』を心掛けてくださるよう、ご協力をお願いします。

 

優良分館実践発表

8月5日、市公民館で開催された「両津市公民館役員研修会」で、片野尾分館が優良分館として、代表の小坂館長が実践発表を行いました。声の大きい独特の「四郎節」に、眠そうな目もパッチリ、ざっくばらんな話に笑い声がたえませんでした。特に、歌舞伎の練習が終わってから、ビールを飲んで、大声でけんかをする話などが楽しかったようでした。

 

人間国宝 歌右衛門さんから返書

10年前に佐渡を会場に開催された「全日本 子どものための舞台芸術大祭典」で、大会名誉会長をつとめ、自らも歌舞伎を演じた人間国宝の中村歌右衛門さんが体調を崩し、舞台に立てないでいる、との新聞を見た片野尾小学校の児童が励ましの手紙を出しました。ところが、本人直筆の返事が届き、しかも、ひとりひとりの名前をしたためての返書に、感激・その甲斐か、その後舞台に立てるようになりました。よほど嬉しかったのですね。
これからも美しい舞台を見せてくださるよう応援しましょう。

 

盛会だったふるさと盆踊り

公民館では、マンネリ化した盆踊りを見直し、帰省した皆さんが楽しく参加できる盆踊りにしようと、社会環境部が中心になって計画を立ててきました。その甲斐あってか、今年の盆踊りは近年にない大勢の皆さんから参加していただき、くじ引きなども楽しかったのではないでしょうか。
来年もまた楽しい『ふるさと盆踊り』にしたいとはりきっていますので、要望・アイデアがありましたら忘れないうちに、公民館役員までお知らせください。

 

戦没者慰霊碑前にみどりの寄附

ボランティアで、戦没者慰霊碑の管理をしてくださっている皆さんから希望の出ていた「つつじ苗」の寄附があり、その話を聞いた真木の松木園芸さんが、無料奉仕できれいに植付けてくださいました。
つつじ苗を寄附してくださったのは、与三郎出身の一二三さん・正治さん、管理をしてくださっているのは、後藤八千代さん・薮田キクエさん・宇治美代子さんの方々です。いつもありがとうございます。

 

編集後記

一本松」創刊号をお届けします。毎回これくらいの内容があれば良いのですが。
ニュース、話題等がありましたら何でも良いので事務局までお知らせください。ご協力お願いします。

ご意見、ご要望はuzzy@e-sadonet.tvまでお寄せください。

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