一本松 題字

1998.2.1   第3号   編集発行 片野尾公民館

 

公民館長あいさつ

 

年頭にあたり

          公民館長  宇治 金吾

激動の平成9年も終わり、国民の誰もが平穏無事と、景気回復を願って新年が明けました。
地区の原動力となって、内容のある公民館活動をしたい、と心がけてはいましたが、不安と焦りでただ時間が過ぎてしまい、皆様には不満の多い館長ではなかったかと思います。
公民館の先輩から「館長というものは、公民館の掃除さえやっとりゃあいいんだ」とアドバイスを受けたことがありますが、その掃除さえ、区長さんや一部の人から忠告されてやっと出かけに行く始末でした。掃除をしながら感じたことは、公民館が内部・外部ともにだいぶ傷んでいることです。

昨年、区長さんから、漁港背後地の活用計画について諮問を受けた、21村づくり委員会が、中間答申をした計画の中に、歌舞伎伝承館を兼ねた、新しい公民館施設の青写真が示されています。この計画は、区議会の審議を経て市へ提出されましたが、この大事業を実現するには、地区民が心をひとつにし、みんなで力を合わせた活動ができるかどうか、それが、まさにその成否を決めることになるでしょう。

区長さんを先頭に、区役員さん方の活躍はいうまでもありませんが、我々公民館も微力ながら、新しい村づくり運動の推進を取り入れた事業計画を実行し、市や県に片野尾の存在を示さなければなりません。
「公民館は若けぇ〜者がやりゃ〜いいんだ」という時代は終わりました。
21世紀にむけて片野尾の明るい将来を築くため、館長として先頭に立ってがんばることは当然ですが、区民のみなさんの、更なるご理解とご協力を、心からお願い申しあげます。

 

区長あいさつ

 

つくろうみんなで 村のあした

          区長   金子 富夫

やがて70歳を迎えようとするボケ老人が、区長の重責を担うことになりました。老骨にむちうって、なんとか一年頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申しあげます。

さて、10年・20年という長い年月にわたって陳情を続けてきた成果が、ここ2・3年で一挙に完成する運びとなりました。それは県道の拡幅、漁港の整備・風島周辺の観光開発であり、この小さな寒村に何十億という予算を投じての大事業であります。これらの大事業が完成することによって、片野尾が本当に住みよい豊かな村になるでしょうか。
たしかに人の交流が多くなり、賑わってはくるでしょう。しかし、その結果として海や山は荒らされ、ゴミが山をつくり、純朴な人情がむしばまれ、風俗が乱れる等、マイナス要素が目に見えております。このマイナス要素を乗り越えて、集落や住民の繁栄にどう結びつけるかがこれからの大きな課題となるでしょう。

100年先は無理としても、少なくとも30年・50年先を見越した、片野尾の理想郷としての、あるべき姿を描きながら、そのために何が必要かを、しっかりと目標にうちたてることです。
それには、老若男女・家庭環境の異なる二百有余人の知恵と総意を結集しなければなりません。
幸い、両津市の援助を得て実施する、21世紀村づくりチャレンジ事業を核として、生活や産業基盤の整備、芸能文化活動、住民の交流、美しい村づくり運動等々、強力に推進する所存であります。村の中核となる公民館・各種団体のみなさんの積極的な参加をお願い申しあげます。

 

村づくりチャレンジ事業

市へ提出されたこの事業の骨格は次のとおりです。公民館が主体となり、そのつどお知らせしますが、みんなで力を合わせ、ボランティア精神で参加くださるよう願っています。

  1. 生活、産業基盤の整備促進(農地、用排水路、農林道、漁港、観光諸施設、水道、集会施設、公園)
  2. 芸能、文化活動の推進(歌舞伎、古民謡、佐渡民謡、生花)
  3. 伝統行事復活活動の推進(春秋祭り、卯の日祭り、諏訪さま祭り、弁天祭り、才の神祭り、お月見さん、寒念仏、いのこ、節句)
  4. 親睦、交流事業の推進(村旅行、公民館旅行、運動会、ゲートボール、新年会、忘年会)
  5. 美しい村づくり運動の推進(公民館、神社、八十八ヵ所霊園、河川、海岸小公園、英霊の墓などの清掃、花壇づくり、空き缶拾い)
  6. 健康づくり運動の推進(朝のジョギング、「休日」の日運動、「温泉」の日運動)

 

役員体制

任期二年ですので、昨年と同じですが、家政部のみ変更になりましたのでお知らせします。
家政部
部長
後藤 まき子
副部長
三国屋 真奈美

 

事業計画

◇社会環境部
1)どんど焼き
2)公民館大会
3)美化運動(春・夏)(新)
4)ちょうちん祭り
5)慰安旅行
6)盆踊り大会

◇文化教養部
1)市民カラオケ大会
2)書道教室(新)
3)生花教室(新)
4)文化講話(新)
5)衛生講話

体育厚生部
1)地区運動会
2)各種大会出場
3)健康づくり運動(新)
4)衛生運動(ゴミ他)(新)

◇婦人部
1)敬老会
2)料理教室
3)エアロビクス教室
4)介護教室(新)
5)手芸教室

◇コミュニティ部
1)市政・県政報告会
2)伝統行事復活検討(新)
3)各団体間の連絡調整

 

寄稿

 

本気で更に村づくりを

          副区長   宇治 一夫

陳情書の作成、あいさつまわりから陳情の手配、それに総会の準備と、区長の仕事は元旦から始まる。ようまあ、私のような者がそんなことを二年も務められたものである。
ただ、私はこの二年間心掛けたことが三つあった。
その一つは、区長が得た情報や問題は独断で処理せず、新しい話は、副区長なり関係議員に意見を求め、月一回は議員会を開いて動きを報告してきた。
二つ目は、困る事情を持つ人には、負担をできるだけ少なくしてやりたい、ということ。
一番身近な例が村人足だが、これはいくつかの問題をかかえた例だった。
そして三つ目は、来村する県や市の担当職員を大事にしたこと。とにかく担当者の名前を覚えて、話しかけることが大事と思ってきた。
一方、痛く感じたことの一つに、工事が始まる段階で、地権者や関係者から注文をつけられて、工事が滞った例があったこと。もちろん、仲に入って解決せねばならなかったが、こんなことは陳情の前に当事者と合意しておくべきだろうし、関係者には、公共性ということをもっとわかっていただきたいと思う。

今年の区長も、元旦とともにあわだだしい渦中に入られた。公民館大会のあいさつで触れられたように、これからは、村人がどんな生活をしてゆこうとするのか、一人二人の考えで物事を動かす時代ではないこと、また、行政依存から、行政が関心を持つ村づくりが必要であること。
公民館は、そんなことを背景にした行事と運動に、一層本気でかかる年にしていただきたいものである。

 

 

ありがてぇ〜ぬぅ〜 公民館大会の協力

          社会環境部長   小坂 泉

15日の公民館大会には、激しいみぞれのなか、大勢の方々から参集いただき、大変ありがとうございました。
午前の講演・戦争体験談『あの悲惨な戦争の犠牲があり、この平和があることを考えよう』では、講師の三国允さんから貴重な話をしていただきありがとうございました。午後の演芸大会の部では、恒例の子供会の作文発表、各団体各組からの趣向をこらしたかくし芸を出してもらい、大変ありがとうございました。おかげさまで有意義でたのしい一日にしてもらいました。
また、友の会の有志のみなさんから、お米持ちで昼食のボランティアおにぎりを作ってもらい、ありがとうございました。
午後の余興では、みなさんからいろいろな演芸を出してもらいましたが、その熱意に答えて、来年は、あいであ賞・ゆかいで賞等、知恵を出した賞を贈りたいという意見も出ていますが、みなさんのご意見をお寄せください。
みなさんご協力ありがとうございました。

 

 

片野尾公民館大会に参加して

          前浜中学校 校長   石井 成夫

まず、最初にお招きをいただきましたことに、ありがたく、厚くお礼申しあげます。
公民館事業、予算・決算、歌舞伎について、より良い『村づくり』のための地域の皆さまの建設的な意見に感心しました。
片野尾に『自治』があると思いました。
また、講演、演芸大会では、片野尾に『文化村』を感じました。講演会での三国先生のお言葉『一対一では人はみな善人、国家が介入すると人は変わる。だから、政治に関心を持たなくては』に感銘を受けました。併せて皆さまのすごいバイタリティに、片野尾に『明日がある』と思いました。
最後になりましたが、片野尾の皆さまのますますのご健勝とご発展を心より祈念申し上げます。

 

 

芸の一つでも

          片野尾小学校 校長   橋本 定男

昨年は「生涯学習フェスティバル・子ども歌舞伎特別公演」で、また、今年に入ってから「ふるさと学習」のことわざ集めなどでお世話になっております。いつもながらの温かいご協力に心からお礼申し上げます。

さて、校長会などで学校の説明をする時に、地域の皆さんのことに触れねばならない時があります。そういう時に私は次のような説明をしています。
「一緒に公民館で飲んでいると、突然に踊りが始まって、次々と続き、即興の歌舞伎まで始まったりするところです。みんなが何か芸をもっていて、いつでも楽しめるんです。男が女の踊りをやるなんてザラですね。」
すると次のような具合になりやすいのです。
「ほ〜。で、校長さんは何をやるのですか?・・」
「(ドキッ)・・・・」
こういう地域の学校にいると自然に覚えるはずだ、とでも思っているのでしょうか。
しかし、そういう期待に応えるために何か芸のはじっこの一つでも覚えたらいいのかもなあ、などと考えるこのごろです。

 

やったぁ〜 今年も審査員特別賞

1月11日、市民会館で行われた市民チャリティカラオケ大会において、昨年の吉田浩昭さんに続いて、村上敏さんが今年も審査員特別賞を受賞しました。歌も大変上手でしたし、バックの踊りや、小道具も良かった、との皆さんの寸評でした。

 

市民カラオケ大会に出場して

          村上 敏

第12回市民チャリティカラオケ大会に出場でき、地区のみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

まず、私が歌うことに決まり、選曲から、バレーボールの仲間に協力してもらい、一番自分にあった歌、心の伝わる歌、そして自分が好きで歌いやすい歌を選ぶことができました。
曲が決まり、その曲の振り付けを考えてくれた方、うしろで踊ってくれた方、看板を作ってくれた方、それを持って出場してくれた方、助言をしてくれた方、応援をしてくれた方々等、すべてのみなさんに支えられ、この市民チャリティカラオケ大会に望めることに喜びを感じながら、あまり緊張せずに、気持ちよく歌うことができました。その甲斐あって審査員特別賞をいただいたことは、片野尾の方々の惜しみない協力と、「和」をもっていただいた賞であると思っております。
一つになった和は何十倍もの力を持ち、強くなった時、出来ないことは何もないと感じました。また、来年カラオケに出場する人にも、また協力してあげてほしいと思います。

最後になりましたが、この詩、この曲を、あの時、あの場所で歌えたことは、一生の思い出となり心に残りました。本当にありがとうございました。

 

各団体から

 

ゲートボールの灯を消さないで

     片野尾老人クラブ親生会 会長   後藤 冶部左エ門

会員数では、どの団体よりも多人数(男22人・女53人)、それだけに年齢差藻もあり過ぎて、共通した事業をどうもっていけば良いのか、思案しているうちに一年が過ぎてしまいました。
清田前会長さんはよく三期六年も務めあげたものと感心し、敬意を表しています。

会長に就任して最初に心配したのがゲートボールのことでした。この大きな村で、愛好者がたった5人(1チーム)、しかも平均年齢が82歳という超高齢者、このまま放っておくことはできないと考え、せめて今年中に10人の加入目標を立て走りまわりました。
苦労の結果ようやく達成することができ、昨年3月より練習を兼ねて試合にのぞんでいます。
まだまだルールさえはっきりわかりませんが、徐々に先輩に追いつきたいと一生懸命です。
とかく、ゲートボールは年寄りのスポーツと考えられていますが、それは間違いで、他では若い人がたくさんやっています。たった30分で勝敗が決まり、体に無理なく、楽しい時間が過ごせ、友達も多くできます。皆さん、思い切ってやってみませんか?練習場もなく、問題点もありますが、愛好者が増えればそれなりに時が解決してくれます。
この村からゲートボールの灯を消さないために、皆さん、そして公民館としても、是非、力を貸していただきたいと願っています。

 

 

長生きしてね

        片野尾婦人会 会長   後藤まき子

年に一度の敬老の日、片野尾でも婦人会が主になって敬老会が開かれます。会に出席されるお年寄りも年々増えてきました。お年寄り=いたわるという言葉が連想されがちですが、片野尾のお年寄りを見ていると、皆さんとてもはつらつとしていらっしゃるのには驚かされます。
この会を開くに当たっていつも考えることは、皆さんに十分楽しんでいただけるだろうかということです。それでも会がすすむにつれて、あちら、こちらから笑い声が聞こえてくると、「ああ良かった」と安心します。
物不足の若い時から、全部人力でしなければならなかった農作業、戦後の食糧難の時代に、苦労されながら多くの子供を育てられ、また、公民館に飾ってある戦没者の写真。戦争によって最愛の肉親・夫を失った方等、何十年も歳を重ねてこられた皆さんに、一堂に会して、くつろいでいただける場を用意できることが、私たちの感謝の気持ちです。
今年もまた、元気な皆さんと、笑顔を交わせる日を楽しみにしています。

 

絶対して シートベルト

運転される皆さん、運転中シートベルトをしていますか。
昨年、水津・岩首地区で交通事故が多発したので、このページでも注意を呼びかけましたが、昨年、県内で自動車を運転中、事故により死亡した人は117人、うち、シートベルトをしていた人は35人(30%)と少なく、多くの人がシートベルトをしていれば怪我が少ないか、助かったという統計が出ています。
すぐ近くへ行くだけとか、片野尾地内だからといわず、車を運転する時は、絶対シートベルトを助手席の人にもつけさせてから、発進する習慣にしましょう。

 

寄稿

 

遠い空からふるさとを想うて

          新潟   本間 厚子

片野尾の皆さまこんにちは・・。
公民館だよりのことを聞き、寄稿させていただきます。第3号と聞き、がんばっているな〜と、本当にうれしく思います。
片野尾は、ふるさとを後にした私たちに、勇気と希望をいつも与えてくださいます。
私がふるさとを後にしたのは18歳の時、あれから36年も過ぎたのですね。いつも頭の中心にありますから、年月を感じたことはありません。
私たちが家を離れる時、両親兄弟そろって、石の上にも『三年我慢』するんだぞ、っていわれたものです。今は自分の好きな職業を選び、選んだ職業は楽しく好きになること。私は、自分の選んだ仕事を、どう好きになるかというと、人を好きになり、笑顔を忘れないこと、これがいつも心掛けている事です。

『笑顔はスマイル』

   一、スマイルは一番美しい

   一、スマイルはどんな欠点もかくしてしまう

   一、スマイルは立派な人間に成長し育てられる

次に、

   あ→明るく

   い→いつでも

   さ→先に

   つ→続ける

素直な心と、感謝の心を忘れず、仕事から喜びをいっぱいもらえるようがんばっています。
片野尾で生まれ育ったことは、歳を重ねるごとに、ふるさとに感謝する心が強くなります。
なつかしい故郷の皆さまに、聞いていただきたい事がいっぱいありますが、紙面の事もあります。
健康が一番、元気が一番、くどかず、人の良いところだけ見つけて、自分の目標を立て、がんばってほしいと思います。
公民館の方々が先頭に立ち、ふるさとのますますの発展を築いてくださるよう願っています。

 

編集後記

多くの方から原稿をいただき、お忙しいところありがとうございました。

昨年、小坂茂太郎おじいさんが、歌舞伎保存に尽くした功績により、県知事賞を受賞しました。
これは、おじいさんのみならず、歌舞伎保存会、応援してくれる片野尾のみんなの活動に対していただいたものと喜んでいます。

ご意見、ご要望はuzzy@e-sadonet.tvまでお寄せください。

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