一本松 題字

2009.7.31   第33号   編集発行 片野尾公民館

 

片野尾中山間地域複合事業、竣工

 

多くの来賓を迎える中、記念碑除幕・竣工式が行われました。

五年前から進めていた「県営中山間地域総合整備事業、両津南部地区片野尾工区」が完工し、平成二十一年六月一三日(土)に竣工式が行われました。
会場となった「片野尾ふるさと館」には、農林水産副大臣の近藤元彦氏をはじめ、各首長や施工業者などの関係者、そして大勢の片野尾区民が集まり、事業の完成と竣工を祝いました。
心配された雨も「記念碑除幕式」が始まると止み、五名の代表者によって記念碑の除幕が行われました。記念碑には故近藤元次衆議院から頂いた為書による「貴為和以(和をもって貴しとなす)」という言葉が刻まれています。「貴為和以」とは「みんな一致団結して仲良く」という意味で、故近藤元次元議員の口癖だったそうです。
その後、大川の木透宮司による祝詞が奏上、参列者による玉串奉典が行われると除幕式は終わりました。

除幕式
受付
石碑

 

片野尾ふるさと館のホールに移動して行われた竣工記念式典は、「平成十四年から片野尾区が要望していた県営中山間地事業が関係者のご好意とご協力により竣工し、喜びと感謝を胸に竣工式を始めます。」と、宇治区長による開式の辞により始まりました。
両津土地改良区の水上正一郎理事長は式辞の中で、「片野尾地区としては、五年間という総力をあげての一大事業でありました。今後は維持・管理に努めていってほしい。」と述べました。続いて、佐渡地域振興局農村整備課の高野彰課長から工事経過について報告がありました。

農村水産省の補助事業である県営中山間地域総合整備事業は、未整備のほ場や農道を整備し活性化施設を建設することで農地の高度利用や集団化を推進し、農業経営の安定化や地域農業の活性化を図り、地域の農村振興や交流などを目的としています。
事業内容は、ほ場整備が整地工ほか三団地16.7ヘクタール、暗きょ排水2.4ヘクタール、農道整備が2760メートル、活性化施設(片野尾ふるさと館)延べ床面積428.41ヘクタール、集落農道150メートルで、総事業費は約八億となっています。

 

また、工事に携わった関係業者へ感謝状と記念品が贈られました。贈呈された業者は次のとおりです。

○工事関係…竃{間組、轄L瀬組、給e池組、鞄ー谷組、拠メ工務所、距シ電舎、挙n辺水道。

○換地業務…新潟県土地改良事業団体連合会。

○調査・設計…潟iルサワコンサルタント、鰹ャ林設計事務所。

 

出席した六名の来賓からは、事業の竣工に対してそれぞれ次のような祝辞を頂きました。

○新潟県佐渡地域振興局副部長 有木祐二副部長

「整備されたほ場で環境保全型農業が続けられ、活性化センターが末永く利用され地域の活性化が総合的に行われますことを心から願っております。」

 

○野宏一郎 佐渡市長

「野生の朱鷺が最後に捕獲された地として、いち早く環境にやさしい農業・水田を取り入れました。市としても片野尾地区のさらなる農業振興を積極的に図っていきたいと思っております。」

 

○農林水産副大臣、近藤基彦

「施設、農地を大いに利用し、活性化を図って頂きたい。みんな頑張ってほしい。片野尾をはじめ水津地区が発展していきますように頑張らせて頂きます。おめでとうございました。」

 

○新潟県議会議員 中野 洸

「伝統ある片野尾歌舞伎を保存、発展し元気な片野尾地区を作っていきたいという熱い要望を受けましたが、国のハードルを近藤先生のお力添えで乗り越え今日の日を迎えました。夫婦共々、みんなと一緒に喜びお祝いさせて頂きたいと思います。」

 

○新潟県議会議員 中川カヨ子

「記念碑の言葉通り、みなさん一つになって、この素晴らしいふるさと館を核にして、ますます地域おこしに取り組まれることを願っております。」

 

○水津地区区長協議会 後藤邦朗会長

「整備された水田、農道は、自然の美と人工の美が調和しており事業の確かさを物語っております。また、ふるさと館の柱一本、釘一本からは片野尾のみなさんの熱意が伝わってきます。心の拠り所として幅広く末永く活用されることを切に願っております。」

 

最後に小田誠副区長が「少子高齢化が進む中で耕作地区をどのように守っていくのか、築六十年が経つ公民館をどうしていくのか、地域が抱える課題の中で、この事業が導入されました。竣工の日まで漕ぎ付けました。完成したふるさと館は片野尾区だけではなく、農業関連施設として水津地区全体で共用していかなければ事業の趣旨でもあります。この竣工の喜びを、今後の仕事の充実・発展に結び付けなければなりません。その務めをお約束いたします。」と決意の辞を述べ、式典は終わりました。

 

感謝状
近藤基彦

 

片野尾区民、業者、来賓が一堂に会して行われた祝賀会では、アトラクションとして、水津・水生会による「鬼太鼓」、大川の木透さんによる「大黒舞」、花円による「舞踊」がステージで次々に披露され、事業の竣工に華を添えました。
記念写真に収まっている片野尾区民の表情からは、長い年月をかけて竣工した事業の安堵感と、今後の発展への期待感が伺えました。

花円

 

お便りコーナー

 

『「活性化センター」に生産性を』

             宇治 正夫 (鎌ヶ谷市在中・甚左ェ門出身)

ある日、一通の白い封書が届いた差出人は片野尾公民館だ。さっそく開封、文面に目を通す。話には聞いていたが、公民館にかわっての「活性化センター」がいよいよ落成するという。
区民こぞっての願いがようやく実を結んだのかと思うと、人ごとのようには思えない。不義理を重ねてきた区民へのご恩返しが、少しでもできるのであればとの一念で僅かではあるが募金に参加させていただいた。

これまでの人生を振り返ってみるに、公民館は自分の人生の出発点である。当時は保育園も幼稚園も、勿論ない。雨・嵐の時など遊ぶ場所と言ったら公民館しかないのである。夏休みの早朝勉強会寺子屋まがいの夜学校、ラジオ体操映画の夕べ弁当持参で見物した旅役者の芝居、片野尾歌舞伎・演芸会など、公民館は片野尾の文化発祥の場であり、区民が集い・憩う場であり子どもにとっての遊び場であった。このような公民館構想を打ち出した当時の先達に、頭の下がる思いがする。

「一本松」が届いた。公民館大会の全容が紹介されている。区長・公民館長をはじめ若い世代(名前と顔が思い出せるのは僅か数名、世代を窺い知る)が中心となって、歴史ある公民館の伝統を守り、さらに活性・発展させようとしている勇姿に、心からの賛辞を送りたい。自分がもっと若ければ、区民に戻って、活性化に参加したい気もするが、この歳になっては足手まといになるだけ、諦めざるを得ないであろう。

重ねて言わせてもらう。「活性化センター」の新築・落成は、いろんな意味でめでたく、意義深いことである。しかし、よく言われることであるが、箱モノが完成したからといって、喜んでばかりはいられないであろう。今後、いかなる構想をもって「活性化センター」の維持・管理・運用に当たるのか。区民への還元策は?など問題が山積しているのではないだろうか。「かんぽの宿」のような宝の持ち腐れ、金食い虫の「活性化センター」であってはならない。
一つの例として、家族旅行はもちろん、大学のゼミ旅行・合宿、会社の研修会などを佐渡で、というような希望があったとき、自信を持って片野尾の「活性化センター」を紹介したいが、そのような受け入れ態勢はできているのであろうか。あるいは催事場としての利用は可能なのだろうか。
種々問題はあろうと思うが、「活性化センター」は生産性のある区民の共有財産でなければならない。区民が集い・憩う場として、あるいは片野尾文化の保存・育成の場としてのみ活用するのではなく、「活性化センター」を文字通り「活性」する事業の計画・立案が必要視されてくるのではないか、ここは関係者の奮起一番を期待するのみである。

ふるさと片野尾への思いが募り、いささか過激な文章になってしまった。事情も知らないで、いらぬお節介と言われるかもしれない。しかしそういう見方・捉え方もあるということを認識願えれば、幸いである。
「活性化センター」の設立で、片野尾により一層の明るい灯がともるよう、東京の空から念じております。

 

ふるさと親睦交流会、盆踊りにお越しください

 文化教養部では、毎年恒例となっております「ふるさと親睦交流会」の開催日時が決まりました。
昨年に引き続き「ふるさと親睦交流会」と「盆踊り」を今年も八月十五日(土)に開催いたします。

◇ふるさと親睦交流会(盆踊り)◇
日 時 八月十五日(土) 午後五時より
場 所 片野尾ふるさと館 (漁港内、新公民館)

昨年も大勢の方々にお越し頂き、用意した料理やお酒が足りなくなる程でした。新しい公民館も完成いたしましたので片野尾区民、そして、お盆で帰省なさっているご親戚もお誘い合わせの上、ご参加頂きますよう公民館役員一同、お待ちしております。
また、片野尾出身者の皆様で「ふるさと親睦交流会」参加して頂ける方は、準備の都合がありますので、同封いたしました参加申込みのはがきを、文化教養部長・吉田武治(甚之丞)まで返信して頂きますようお願いいたします。

なお、申込みがなくても参加できますので、お気軽に会場まで足をお運びください。

 

クリーン作戦、公民館旅行

六月七日(日)、早朝から区内の草刈りやゴミ拾いを行う「クリーン作戦」が行われました。
各組の区民が鎌や草刈機を手に取り、風島公園やくじら塚公園、大平トンネル付近などの草刈作業に取り組みました。子ども育成会の子どもたちは、燃えるごみと燃えないゴミの袋を持ち、分別しながら沿道ゴミ拾いをしました。
およそ一時間の作業で区内はきれいになりました。

また、田植え作業も一段落した時期に行われる「公民館旅行」も同日行われました。
今年は、相川方面に出掛け、最初の見学地である両津大川の灰溶融固形化施設「メルティングセンター佐渡」を見学しました。
同施設は、両津クリーンセンターと佐渡クリーンセンターの焼却施設から出る焼却灰を効率的に処理するテルミット式両面溶融炉が導入されています。一日に十四.五トンの焼却灰が処理され、処理の時に出る熱は施設内にある入浴施設などに利用されています。
次に一行は、大佐渡スカイラインを登りました。山頂付近では、霧が覆う幻想的な空間を通り抜けると、昼食会場のホテル大佐渡に到着しました。参加者たちは、用意された昼食に舌鼓を打ち、また、温泉に入って体の芯まで温まり農作業とクリーン作戦の疲れを癒していました。

子どもから大人まで大勢の区民が参加し、一日マイクロバスに揺られながら交流も深めた公民館旅行となりました。

 

旧公民館の思い出、募集

片野尾ふるさと館が完成しましたが、これまで片野尾区民が愛用していた旧公民館での思い出話やエピソードを募集します。
公民館での思い出深い話の他、前の保育園の話など何でも構いませんので宜しくお願いいたします。

記念撮影

 

公民館HP更新中

片野尾の様子をお知らせしているホームページですが、今回の「一本松」でも紹介している公民館旅行や片野尾ふるさと館竣工式の様子など掲載しております。また「一本松」のバックナンバーも少しずつですが掲載しています。只今、一九九八年十一月二十五日発行の「一本松」第五号まで掲載しています。今後も随時作業を進めていきますので、お時間のあるときに覗いてみて下さい。

 

平成21年 事業・行事予定

8月15日
8月15日
9月21日
10月11日
11月15日
11月29日
12月6日
12月6日

 
ふるさと交流会
盆踊り大会
敬老会
前浜地区合同市民運動会
両津バレーボール大会
片野尾区役員選挙
片野尾区役員選挙
両津卓球大会

 

編集後記

梅雨明けして、いよいよ夏本番、と言いたい所ですが、すっきりしない天候が続いています。そんな中、先日十七日には海開きが行われました。

▼片野尾ふるさと館が完成し、お便りにもありましたが、今後の利用方法がとても大事です。完成がゴールではなく、スタートです。
▼歌舞伎の定期公演をはじめ、水津地区の住民が、親睦・交流・絆を深められるような場所・存在となるよう努めていかなければなりません。
▼とはいえ、肩に力を入れ過ぎず区民にとって居心地いい空間作りを基本にして、各世代の区民が様々なアイデアを出し合いながら活用していくことが大切だと感じているところです。

ご意見、ご要望はuzzy@e-sadonet.tvまでお寄せください。

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